東京の有名ラーメン店の老舗の桂花ラーメンを紹介します。何と言っても僕が初めて桂花ラーメンを食べたのは20才の頃ですから、37、8年前の事となりましたが、今でも最初の一杯の味の感動を覚えています。1980年頃は現在とは異なり、別にラーメンブームとか、ラーメン激戦区とかいう概念はなく、サッポロラーメンとかのチェーン店があるくらいで、特別に美味しいラーメンなんてありませんでした。普通に学食のラーメンを食べていたくらいです。そんな背景での桂花ラーメンは将に驚きの味でした。
当初、桂花ラーメンは新宿にしかなかったと記憶しています。池袋、渋谷経由で大学に行っていましたが、アルバイト先が新宿だったので病みつきのように食べていました。お店は末広店です。当時はサービスで壺に辛い漬け物が食べ放題となっていましたが、張り紙があり、確か食後の口直しに食べるよう、書いてあった記憶があります。漬け物があったのは何故か末広店だけだったようです。そのため、新宿の他の店舗には行きませんでした。この漬け物も結構美味しかったのです。
桂花ラーメンは熊本ラーメンで、九州ラーメンですが、関東では一般的には九州ラーメン=博多ラーメンという感が有ります。熊本ラーメンに限ると、現在でも非常にお店は少ないようです。熊本ラーメンのスープの特徴とは豚骨と鶏ガラにマー油やニンニクが加わる事で、博多ラーメンは豚骨のみのようです。一般的には九州ラーメンのスープを飲み干すは脂っこくて難しいと思いますが、桂花ラーメンのスープは飲み干すことが出来ます。マー油とニンニクの香りがポイントのようです。
ここでの名物、お奨めは太肉麺(ターローメン)という豚の角煮と生キャベツが入ったもので、とろとろの角煮とキャベツのコンビネーションは他に類を見ない程の美味しさを誇っています。麺は固めで、当初、張り紙があり、「当店の麺は固めですが、何回か召し上がることでお分かりいただけると思います」とか書かれていた記憶があります。個人的にはスープ、具、麺と全てがマッチングしていて大好きです。
現在の値段は、太肉麺(ターローメン)が950円でノーマルの桂花拉麺が700円ですが、おそらく37、8年前とほとんど変わっていないと思います。昔は高かったなという感があり、ただ、当時美味しいラーメンは限られているので納得の価格、現在の値段としては普通ですね。今回は桂花拉麺をいただきましたが、僕は太肉麺と桂花拉麺は食べ分けています。ランチには太肉麺を、お酒を飲み終わった後には桂花拉麺です。太肉麺は具が多いのでボリュームがありますし、桂花拉麺自体は意外にあっさりだからです。是非、僕の地元の埼玉南部に出店してもらいたいです。