土佐っ子ラーメンは大変に懐かしいラーメン屋です。僕の青春時代の想い出でもあります。板橋区常盤台の環七沿いにあったラーメン屋。僕が大学生だった時ですから、35年程前で、当時交際していた彼女が近くの大山に住んでいたことから、深夜にしばしば食べに行っていました。
今では考えられませんが、駐車場は無く、環七は片側2車線ですが、お店の近くの1車線が路上駐車となっていました。タクシーや乗用車のみならず大型車も路上駐車でした。深夜にも関わらず大変混んでいて、色の付いた割り箸で順番待ちをしていた記憶があります。完全な立ち食いで彼女を連れて行くと嫌がっていました。当時は吉牛ですら女性から倦厭される時代でした。又、床が油でつるつるだったっことを記憶しています。
その味は、当時では超強烈で、豚骨、ニンニク、そしてギトギトの背脂です。麺を丼に入れると最後に背脂をぶちまけていました。おそらくスタミナラーメンの元祖なのだと思います。メニューはラーメンとチャーシューラーメンのみでした。具はゆで卵とメンマとチャーシューのみだったはずです。美味しさを越えた不思議な味だったと鮮明に記憶しています。
ネットで調べるとその後、オーナーが何人も変わり、その店から土佐っ子ラーメンの名前は消えたようです。実は17、8年程前、勤務地が常盤台からバスで行く場所にあったため、懐かしのその場所の店に行くと、下頭橋ラーメンという名称になっていました。何度か通うことになりましたが、味は以前と同じと感じようでした。相変わらずのギトギトで、メニューにおにぎりがあったという記憶があります。ただ、その時は既に路上駐車はなかったです。食べたい人は東武東上線の中板橋か常盤台から徒歩で行くようでした。行ったことはありませんが、現在では店は常盤台の別の場所に移動したようです。
ところが、現在、環七とは近くもなく、ラーメン激戦地区の池袋に「環七土佐っ子ラーメン」というお店があるのです。このお店には無論土佐っ子ラーメンもありますが、メニュー豊富でセットもあるし、単品もあります。しかし、初めて行ったので無論土佐っ子ラーメンをいただきました。味は記憶しているものとほぼ同様でした。写真のように背脂がギトギトでチャーシュー麺ですが、チャーシューが良く見えませんね。おそらく、このお店には僕と同様、青春時代の想い出にと、飲んでから訪れる人が多いのではと思います。次回はこの店で飲み、最後に土佐っ子ラーメンをいただきたいと思います。