最近、企業や自治体からの個人情報漏洩が相次いでいます。2026年は、国内で公表される漏洩件数が過去に例を見ないペースで増加しており、特に夏以降は「毎週のように新しい漏洩事件が発表される」状況が続いています。
こうした背景から、私たちが日常的に使っているメールアドレスやパスワードが、知らないうちに流出している可能性も否定できません。
そこで今回は、過去の漏洩データに自分の情報が含まれていないかを無料で確認できるサービスHave I Been Pwned(HIBP)を紹介します。
以前にもこのブログで取り上げましたが、個人情報漏洩が増加している現状を踏まえ、最新情報を加えて改めて紹介します。
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この記事では、次の項目についてまとめてみました。
- なぜ漏洩が増えているのか
- どんな情報が漏れているのか
- 自分のメールアドレスやパスワードが巻き込まれていないか確認する方法
- HIBPを使った防御策
企業の個人情報漏洩が増えている背景
2024〜2026年にかけて、国内のWebシステムを狙った攻撃が急増しています。2026年10月時点では、今年だけで119件の漏洩が公表されており、過去34か月で265件に達しています。特に2026年7月以降の増加が顕著で、専門家も「これまでとは違う異常な事態」と指摘しています。
漏洩の原因は多岐にわたります。
- クラウド設定ミス(アクセス権限の誤設定)
- 内部不正(退職者アカウントの放置など)
- ランサムウェア攻撃
- フィッシングによるアカウント乗っ取り
- Webシステムの脆弱性悪用
実際に2026年には、電子部品メーカーで約8万件の取引先情報が流出したり、自治体で住民情報約2万件が内部不正により持ち出されるなど、規模も内容も多様化しています。
漏洩している情報の種類
最近の漏洩では、従来の「クレジットカード情報」だけでなく、氏名・住所・電話番号・メールアドレス・生年月日など、単体では悪用しづらい情報も大量に流出しています。攻撃者は「価値の高い情報だけを狙う」のではなく、脆弱なサイトを見つけ次第、手当たり次第に情報を盗む傾向が強まっています。
自分のメールアドレスが漏洩していないか確認する方法
ここで役立つのが、世界的な漏洩チェックサービスHave I Been Pwned(HIBP) です。
● HIBPとは?
過去の漏洩事件で流出したデータを収集し、自分のメールアドレスが含まれていたかどうかを確認できるサービスです。
- 運営:セキュリティ研究者 Troy Hunt 氏
- FBI・英国NCAとも連携
- Microsoft・Firefox・1Passwordなども参照している
● 使い方(安全なアクセス方法)
ブラウザで
https://haveibeenpwned.com
を手入力で開きます。
メールアドレスを入力して「Check」をクリックします。
結果が表示されます。
赤い画面 → 過去の漏洩事件に含まれていた
緑の画面 → 登録されている漏洩データには見つからなかった
● 注意点
HIBPは「公開されている漏洩データ」を扱うため、すべての漏洩事件が必ず載るわけではありません。特に日本企業の漏洩は海外ほど流通しないため、反映されないケースもあります。
HIBPではパスワード漏洩も確認できる
メールアドレスだけでなく、HIBPには「Pwned Passwords」という機能があり、自分が使っているパスワードが過去の漏洩データに含まれていないか確認できます。
この機能は、パスワードをそのまま送信するのではなく、ハッシュ化した先頭5文字だけを送る「k-Anonymity」という安全な方式を採用しています。そのため、外部サイトにパスワードを入力することに抵抗がある方でも安心して利用できます。
上部のメニューにある「Passwords」をクリックします。
次の画面が表示されるので、漏洩を確認したいパスワードを入力して「Check」をクリックします。
もし「pwned」と表示された場合は、そのパスワードはすでに攻撃者のリストに載っている可能性が高いため、すぐに使用をやめ、強力な新しいパスワードに変更することが重要です。
HIBPで「pwned」と出た場合の対処
赤い画面が出たら、以下を必ず実施します。
① 該当サービスのパスワードを変更
使い回していた場合は、他のサービスもすべて変更します。
② 多要素認証(MFA)を有効化
SMSよりも、認証アプリ(Google Authenticator / Microsoft Authenticator)やFIDO2キーが安全です。
③ フィッシングメールに注意
メールアドレスが漏れていると、詐欺メールが増える傾向があります。
HIBPだけに頼らないための追加対策
HIBPは非常に有用ですが、漏洩の全体像を網羅しているわけではありません。そのため、以下の「追加の自衛策」も重要です。
● ブラウザの漏洩チェック機能を使う
- Chrome:パスワードチェックアップ
- Edge:パスワードモニター
- iPhone:設定 → パスワード →「漏洩したパスワード」
これらは「自分が保存しているパスワード」を対象にしているため、外部サイトにパスワードを入力する必要がありません。
● パスワード管理ツールを使う
1Password、Bitwarden、KeePassなどを使うと、強力なパスワード生成と漏洩チェックが自動化できます。
個人情報漏洩が続く今こそ、自衛が必須
2026年は、企業の情報漏洩が異常なペースで増加しています。攻撃者は特定企業だけでなく、脆弱なWebシステムを無差別に攻撃しており、誰のメールアドレスが巻き込まれても不思議ではない状況です。
その中で、Have I Been Pwned(HIBP)は、自分のメールアドレスが過去の漏洩に巻き込まれていないか確認できる最も手軽で強力なツールです。
- メールアドレスの漏洩チェック
- パスワードの安全性確認
- 今後の漏洩通知(Notify Me)
これらを活用しつつ、パスワード変更・多要素認証・ブラウザの漏洩チェックを組み合わせることで、個人レベルでも十分な防御が可能になります。